zakkannist's diary

日々その時の雑感を書き綴ります。

盗まれないものは何か?〜映画『エリジウム』より

流浪の民族ユダヤ人は、
自己投資こそが
最も安全で確実な投資と考え、
実践してきたという。

自分の脳みそは盗まれない。

この前提を覆した世界観を
描いたのが本作である。




舞台は、2150年代のロサンジェルス

貧困の格差はより拡大し、
地球に住む大多数の人間は
貧困にあえぐ一方、
地球外の衛星エリジウムで暮らす
限られた数の人間は
優雅な毎日を送る
という構図に変化していた。

主人公は地球で暮らし、
生活は厳しいものの
憎めない友人たちに囲まれ、
それなりの人生を過ごしていた。

だが、主人公に転機が訪れる。

試練とも言うべき出来事が重なり、
主人公は夢物語に終わると思われた
エリジウムへの侵入を試みることになる。

主人公の行動が
全人類のその後を
変えてしまうことも知らずに。



監督は、
前作『第9地区』で
鮮烈な世界観を示した
ニール•ブロムカンプ。

前作は
限られた地域での
出来事だったが、
本作では
地球全域の話に広がったと
言ってもいいかもしれない。

主人公を演じる
マット•デイモンの
体当たり演技だけでなく、
共演のジョディ•フォスター、
悪役のシャルト•コプリー2人の
クセある役柄の演技からも
目が離せない。

また、
冒頭で書いた
倫理にも関わる前提が
本作でどのように崩され、
展開していくのかに注目するのも
個人的には面白いと思う。


第9地区』ファンの方へ。
未来の生き方について興味がある方へ。
盗まれないものについて考えたい方へ。

本作をオススメします。