平面発奥行き
平面では見えない
奥行きの面白さを感じたことは
ないだろうか?
道沿いの建物が取り壊された。
年期の経っているように見えた
どこか懐かしさを帯びた建物が無くなり
その土地は更地になったが、
今まで見えることのなかった
奥にある建物が目に飛び込む
毎日に変わった。
僕を楽しませてくれるのは
建物そのものではなくて、
横に根を伸ばし立っている
南国で見かけることの多い植物である。
建物とほぼ同じ高さの
その植物を見ると、
常夏の風を心に補給できるようで
一種の解放感を味わわせてくれる。
道沿いの建物があった時には、
その植物は建物と建物の間に隠れていて見えなかったし、
存在も想像すらし得なかった。
同じ道を通る毎日に
たまに少しの周り道を加えてみると、
見える景色や覚える感情は変わる。
これからも
奥行きを楽しんでいきたいものだ。